熱狂の地、韓国
韓国で行われる初のビックタイトル。「国民の妹」と称される韓国のキム・ヨナへの熱狂ぶりはとどまることをしらない。ジュニア時代から競い合ってきた浅田真央と今季初の顔合わせともあって、会場には熱狂的なファンが詰めかけた。
ショートプログラム(SP)で僅差の1位に立ったキム・ヨナは、初めての地元開催のプレッシャーか、フリーでは珍しくミスを重ねた。冒頭の連続ジャンプ (トリプルフリップ+トリプルトゥループ)や3連続ジャンプは成功させたが、中盤のトリプルルッツがシングルに、そして続くトリプルサルコウでは転倒。
対する浅田は、フリー冒頭のトリプルアクセルからのコンビネーションジャンプを鮮やかに決め、続いて単独のトリプルアクセルも落ち着いて着氷。後半のトリプルフリップのコンビネーションでは転倒したが、敵地韓国の観客を圧倒させるに十分だった。
浅田が3年ぶり2度目のグランプリファイナルを制したが、キム・ヨナが演技を終えたリンクには、彼女を称える花とプレゼントが雨のように降りそそいでいた。
浅田 真央のフリー
キム・ヨナ (韓国) のフリー演技
SP3位の中野友加里は、フリーでのミスが響き総合5位、4回転サルコウに挑戦した安藤美姫は6位に終わった。
男子、ジュニア
今季日本のエースへと成長した小塚崇彦がSPで首位に立つ健闘を見せた。惜しくも優勝は逃したが、今季怪我で欠場の高橋大輔に代わってファイナル初出場で2位となった。
ジュニアスケーター達もソチを目指して元気な滑りを見せた。女子シングルは村上佳菜子、藤沢亮子、ペアでは高橋成美/マーヴィン・トラン組が出場。
藤沢はフリーで1位を獲得し、失敗したSP7位から一気に順位を上げ2位に食い込んだ。村上は安定した滑りを見せて4位。
高橋/トラン組はSP、フリーともに失敗が目立ち7位に終わった。