11/6~8 長野県・ビックハット
ロシア大会で優勝した安藤美姫や、怪我から復帰した高橋大輔らが出場し、注目の一戦となったNHK杯。
高橋 大輔
安藤 美姫
安藤美姫がロシア大会に続いて優勝。本人の納得できる内容ではなかったが、総合力で2勝目を果たした。今季のフリーは「クレオパトラ」、情感を込めて滑りこむ。
アリョーナ・レオノワ(RUS)がショートプログラム(SP)3位から順位を一つ上げ2位に。フリーでは納得の演技に大喜びし、笑顔を見せた。
3位にはアシュリー・ワグナー(USA)。中野友加里は、総合4位と順位を落とし、表彰台を逃した。
世界チャンピオンのドムニナ/シャバリン組(RUS)が欠場し、デービス/ホワイト組(USA)がロシア大会に続く2勝目を果たした。
2位には、シネイド・ケアー/ジョン・ケアー(GBR)の姉弟カップル。3位にはクローン/ポワリエ組(CAN)が入った。
怪我から復帰の高橋大輔は、SPで転倒。フリーでも2度転倒して総合は4位。五輪に向け、体力と試合勘を戻すことが重要課題。ファイナルへの出場をかけ、カナダ大会に臨む。
SPから4回転ジャンプを確実に決めた07年世界チャンピオンのブライン・ジュベール(FRA)が優勝し、2位にジョニー・ウィアー(USA)、3位にミカル・ブルジナ(CZE)が入った。
川口 悠子/アレキサンドル・スミルノフ組 ロシア大会に続いて川口悠子・スミルノフペアが出場。ロシア大会では2位に終わったが、NHK杯ではその雪辱を果たすべく初優勝を狙っていた。
初日のSPではほぼノーミスの演技。「気持ちよく滑れた」と、『白鳥』の調べにのせたのびやかな演技を披露。エレメンツも最高難度レベル4を獲得するなどして首位に立った。しかしながら翌日フリーの演技では、冒頭で大技スロー4回転サルコウで転倒、この衝撃で川口は右肩を脱臼するアクシデントに遭い、演技は一時中断となった。
スロー4回転サルコウは川口・スミルノフペアの代名詞ともなったが、片足着氷の成功確率は50%ほどだと話した。自ら外れた肩を入れなおし、その後は上手くまとめたものの中国のホウ清・トウ健組に逆転を許し、ロシア大会と同じく2位に終わった。
「4回転は私たちのトレードマーク。リスクはあるけれど(五輪でも)エレメンツは変えない」
気持は常に前を向いている。
<Text/Photo Miwa MORI>