3月26日~30日 さいたまスーパーアリーナ
華やかに終了したソチ五輪から一か月、シーズン最後を締めくくるフィギュアスケートの世界選手権がさいたまスーパーアリーナで開催され、ロシアのユリア・リプニツカヤが銀メダルを獲得した。
1998年生まれの15歳、ソチ五輪では英雄プルシェンコとともにロシアの団体戦金メダルに大いに貢献し、一躍人気者になった。世界選手権は初出場ながらも18000人を超える観客の前で堂々と演技を披露し、浅田真央(中京大)に次ぐ銀メダルに輝いた。
ユリア・リプニツカヤのフリー
愛らしいルックスとは対照的に時折飛び出す強気でクールな発言が日本のファンの心を捉えつつあるリプニツカヤ。身長は158センチと小柄ながらも正確なジャンプと柔軟性を生かしたスピンが武器だ。既にヨーロッパ選手権史上最年少のタイトル保持者でもある。
試合後の記者会見では、「シーズン最高の演技ではなかったけれど、まとめることができました。日本の皆さんからのたくさんの応援とプレゼントにありがとうと言いたいです」と感謝の気持ちを述べた。
栄光あるロシアフィギュアスケートの中で、唯一五輪の金メダルがなかったのが女子競技。しかしながらソチ五輪では同僚のアデリーナ・ソトニコワが史上初の女子フィギュア五輪金メダルをもたらした。長年後塵を拝してきたロシア女子フィギュアにも、ようやく光が差しはじめている。
<Text/Photo Miwa MORI>