2009 世界新体操選手権
2009.9.8~13 三重県伊勢市・サンアリーナ
エフゲニヤ・カナエワ、完全制覇
54の国と地域が参加した第29回世界新体操選手権 が三重県営サンアリーナで開催され、北京五輪女王のエフゲニヤ・カナエワ(ロシア) が個人総合と種目別4種目 (ロープ、フープ、ボール、リボン) を制覇する貫禄の演技を見せた。個人種目5冠は92年オクサナ・コスティナ(ロシア)以来17年ぶり。
しなやかで美しい身のこなし、そこから繰り出される高難度の技の数々はもはや別次元。技の難易度や手具操作の巧みさに加え、芸術面重視のルールに改正された今、芸術点ともに更に高いお墨付きをもらい、その完成度は他の追随を許さなかった。
2007年まではリザーブ選手、翌年の北京オリンピックでは金メダルを獲得し、世界選手権では今回が初タイトルになった。
完全制覇のかかった個人総合種目別ボールの演技が終了すると思わず涙ぐむ場面も。「幸せだったから」 と重圧から解放されたカナエワは、はにかんだ笑顔をのぞかせていた。
ロシアの新鋭、ダリア・コンダコワ がカナエワに 0.6点差 まで迫る2位に入り、ベラルーシの15才、メリティナ・スタニウタ が4位に食い込んだ。
前大会女王のアンナ・ベッソノワ(ウクライナ)は、情感あふれる演技で観客を惹きつけ3位になった。