2006 セイコースーパー陸上

9/24 横浜 日産スタジアム

06-super-002.jpg スーパー陸上は、今年で17回目を迎えた。前身のニッカンナイター陸上に始まり、東京国際陸上、そしてスーパー陸上に改め、2000年からは横浜にて開催されている。

 今年の注目は、男子100メートル記録保持者、ジャマイカのアサファ・パウエル、ハンマー投げでの室伏対ベラルーシのチホンとの勝負、そして女子棒高跳び世界記録保持者ロシアのエレーナ・イシンバエワ。

 パウエルは、9秒77の世界記録を三回マーク、新記録を横浜で、との期待も高かった。
今シーズンは10秒を切ること12回、自他とも認める好シーズン。シーズンを締めくくるこのスーパー陸上で最高の記録を出せるよう意気込んでの来日だった。となりで出走予定の末続も
「並んで走れることは光栄。胸を借りるつもりで頑張る」
と意気込みをのぞかせた。


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 まずはメインスタンド側で男子棒高跳び、澤野とウォーカー(アメリカ)によるエキジビションマッチで幕を開けた。こちらはエキジビションということで試合成績としては残らないが、
「自分も楽しんで、そしてお客さんにも楽しんでもらえるように」
との通りに、自己二位タイ記録で5メートル70を飛び、澤野がウォーカーに勝利した。

 女子走り幅跳びでは、池田久美子が大会2連覇(6メートル81)、小林祐梨子は日本新更新の4分7秒86で2位に。

 ところが、会場からどよめきとため息がもれた。注目の男子100メートル、世界最速男パウエルがまさかのフライング、失格となったのだ。自身の中でも生涯二回目のフライング、まさかの展開。

 こうなってしまえば、勝たないわけにも行かなくなってきたのが末続だ。
となりのレーンで走れるチャンスを喜んでいたが、そうとばかり言ってはいられない。10秒12の好タイムを記録し優勝した。しかし、並んで走れるチャンスを逃し、心中はいささか複雑だったに違いない。

 今年の室伏は負け知らずだ。昨年一年を休養の年とし、それが効を奏して復帰した今季は8戦全勝。
「今年の締めの試合なので80メートルを投げたい」
と語った通り、またもや決めてくれた。これまで5戦続けて80メートルを越えていたが、横浜でも6投目で81メートル00を決め、圧勝した。

この復活振りには、ライバルであり友人でもあるチホンも舌を巻く。

「休養の間にテクニックも改良され力強くなった。秘訣をいくら聞いても秘密だといって教えてくれないんだ」

冗談(本音?)も飛び出す。
チホンも、2003年、2005年の世界選手権金メダリストである。今季もヨーロッパ選手権タイトルを取った。しかし、長期の遠征からか今回は疲れ気味。
この2人は仲がいい。良きライバルとしてこれからもやってくれるに違いない。

 イシンバエワは、昨年に続いての来日。昨年は、ヘルシンキでの疲れからまさかの記録なしに終わったが、今年は意気込み充分。さらに今年は扱いも一新、女子棒高跳びのセッティングがメインスタンド側と主役級の扱いだ。
「私は注目されるのが好き、皆さんが注目してくれているのがわかって嬉しかった」

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自己の記録には及ばないものの、4メートル72の大会レコードを記録し、優勝を飾った。
「大会レコードということは知っているので嬉しい」
昨年の借りはきっちりと返した。

 来年は大阪にて世界陸上が開催される。大会後に行われた会見での一場面。先に会見を終えた室伏が、イシンバエワに質問した。

(室伏) 「来年の大阪での世界選手権に向けて盛り上げていくにはどうすればいいか」
(イシンバエワ) 「良い記録を出すと期待を持たせることが大切」

興味深げに聞き入る室伏。
来夏が楽しみだ。

<Text/Photo MIWA MORI>

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